成年後見人の仕事は?

成年後見人等の仕事内容は大きく分けて2つあります。

一つは「身上保護(監護)」と「財産管理」です

 

「身上保護(監護)」とは?

身の回りのことを自分で決めるのが難しくなった人の住まい・医療・介護・食事・余暇・買い物など、さまざまなことに関する選択と決定を手助けしたり(事柄によっては本人の代わりに決定することもある)、本人が暮らすために必要な手続きをすることを言います。

 

「財産管理」とは?

本人の預貯金や不動産などを管理し、利用または処分するなどの行為を本人に代わって行うことを言います。

成年後見人等の財産管理の目的は、本人の心身の状態や生活の状況に配慮しながら、本人の生活を守ることであり、本人の意思を尊重し、本人の安定した生活の確保と、療養看護を維持していくことにあります。

 

実際にこの二つの支援内容は別々で行うものではなく、一体的に行うものとしています。

 

 

成年後見人等が行うことの例

●定期的な訪問や見守り

●サービス利用の情報集や、代理契約

●入院、入所施設への手続きや契約

●通帳の保管や支払いの手伝い、代理手続き

●書類の確認と手続きの申請

●不利益な契約の取り消し

●亡くなった後の相談・引継ぎ

 

成年後見人等の職務に含まれていないことの例

 

●医療同意 

手術や注射などの医療行為に同意すること。

これは多くの人が勘違いしています。あくまでも医療同意は本人若しくはご家族に判断が委ねられます。

 

●身元引受・連帯保証

身元引受人や連帯保証人になることはしません

 

●身分上の行為

結婚、離婚、遺言などの行為は、代わって行うことはできません

 

●介護や家事

食事、入浴、着替えなどの介助や炊事、洗濯、掃除などを行うことはしません

 

●居所の指定

本人の住む場所の指定をすることはできません

 

あくまでも成年後見人等の仕事や、サービス契約や、財産管理という事務的な役割を代理で行ってくれるものと捉えてもらえるといいかもしれません。

直接的な支援や、サービスは介護サービスなどの専門職に任せればいいわけなので、そこのすみわけをきちんと理解しておく必要があります。